蔦の淵
東栄町を西から東に流れる大千瀬川のほぼ中央部には、奥三河のナイアガラと呼ばれる「蔦(つた)の渕(ふち)」があります。この滝は、河床(滝壺部分)は軟(やわ)らかい砂岩(さがん)・泥岩(でいがん)からなり、滝頭はそこに貫入した火山活動でできた硬(かた)い珪化(けいか)安山岩(あんざんがん)の岩床からなっています。軟らかい砂岩・泥岩は、硬い珪化安山岩より早く侵食されるため、このような滝になっています。この滝は、東栄温泉裏側に設置された遊歩道から間近でみることができます。また、対岸側からは、全体を眺めることができます。
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長篠露頭
東三河のほぼ真ん中を通る豊川の下には、中央構造線という大きな断層が走っています。中央構造線は長野県から九州まで続く日本で一番大きな断層帯で、それぞれ成因の全く異なる変成岩帯(領家変成帯、三波川変成帯)がこの断層をはさんで隣り合っています。新城市長篠にある中央構造線長篠露頭ではその様子を鮮明に見ることができます。断層が通っている場所は岩石が脆く浸食を受けやすいため、中央構造線沿いではしばしばⅤ字谷や急崖、滝を見ることができます。
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伊古部海岸
遠州灘沿いに浜名湖から渥美半島の伊良湖岬まで続く表浜といわれる長大な海岸線の一部が伊古部海岸です。天気が良ければ浜名大橋、田原方面まで見ることが出来ます。伊古部海岸には、海食崖という海に平行に切り立った崖があります。波の激しい浸食によって陸地が削られることでできた迫力ある光景です。また、伊良湖岬まで続く砂浜にはアカウミガメが産卵に来ることで有名です。
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渥美半島
渥美半島の先端付近に位置する恋路ヶ浜は、緩やかな弓状をした美しい砂浜が続いていて、渚百選などさまざまな日本百選に選ばれています。海水浴も盛んで、真っ白な砂浜ときれいな水が人気です。しかし海岸の所々に切り立った岩塊が波に洗われて顔を出しています。これはチャートという2億5千万年以上前に珪質のカラを持った生物が深海に積もってできたとても緻密で硬い岩石で、波の浸食に耐えて海岸に残っています。観光スポットの日出の石門も、チャートでできています。
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